健康維持に欠かせない栄養素について解説!⑤【ミネラルについて①】


この記事の内容
ナチュラルアートクリニック院長 御川安仁ドクターも同協会の医療顧問としてファスティングをオススメしています。
わたしは、柔道整復師(国家資格)を取得し、これまで17年間(2020年2月現在)健康業界に携わってきた中で「体は食べたものでできている」
つまり、「健康は食生活から」というのが1つの答えです。
現在、埼玉県越谷市で整体サロンの経営をして7年。
わたしも健康の専門家として、食育の勉強をしていますので信憑性はあるかなと。。。


あなたへの前置きメッセージ
この記事では、「健康維持に欠かせないミネラル」ついてお伝えしていきます。
この記事を読むことで「ミネラルってなに?それぞれの特徴や多く含まれている食べ物、不足するとどうなるのか?」についての知識と理解が深ますので、ぜひ最後までお付き合いください。
1 健康維持に欠かせない栄養素について解説!⑤【ミネラルについて①】
ミネラルは、直訳すると『鉱物』
鉱物と言えば、アクセサリーなどに使われていますが、あなたの身体の健康にも欠かせないものだということは、ご存じですか?
ミネラルも、アクセサリーに使われる鉱物と同じく、無機質ですが、栄養素のミネラルはそれとはちょっとだけ違います。
地球上には、たくさんの元素が存在しています。
主要な4元素(酸素、炭素、水素、窒素)を除いたものを『ミネラル』と言います。
あなたの身体に存在する元素は、約60種類と言われています。
主に
-
・酸素65%
・尿素18%
・水素10%
・窒素3%
残りの4%が体に存在するミネラルということになります。
中でも栄養素として欠かせないミネラルが現在16種類あります。
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・カルシウム
・マグネシウム
・鉄
・ナトリウムと塩素
・カリウム
・リン
・亜鉛
・硫黄
・ヨウ素
・セレン
・マンガン
・モリブデン
・クロム
・コバルト
誰でも知っているものもありますが、初耳のものもあるのではないでしょうか。
今回はこの16種類のうちの5種類のミネラルについて詳しくお話していきます。
2 カルシウム
カルシウムと言えば骨を作る!と昔から言われていますよね。
その通り。カルシウムは、骨や歯を作るミネラルです。
人の体内で最も多いミネラルで、なんと体重の1.5~2%を占めると言われています。
例えば体重が60kgの人の場合、900g~1200gのカルシウムが体内に存在していることになります!
骨や歯をつくる以外にも、心臓や筋肉が清浄に動くのを維持する働きをしています。
血管の壁を強くしたり、血圧を下げたり、血液を固めるはたらき、酸素の活性化にも役立っています。
カルシウムは、骨や歯などのかたい組織に存在していますが、体の色々な場所で役立つので、すぐに届けることができるように血液の中にも含まれています。
血液の中のカルシウムが少なくなってくると、骨から溶け出して足りなくなった分を補ってくれるので、骨や歯に存在しているカルシウムを『貯蔵カルシウム』と呼んだりもします。
最近は、カルシウム不足の人が多く、特に学校の給食が終わって食事が不規則になるころの世代が一番カルシウム不足が多いので、気を付けるようにしましょう。
2−1 カルシウムが多く含まれている食品は?
カルシウムが多く含まれている食品は、
-
・牛乳
・チーズ
・煮干し
・小魚
・ひじきなどの海藻類
・緑黄色野菜
など
があげられます。
カルシウムは、食品からの吸収率はあまり高くないため、食事でとりすぎることはほとんどありません。
毎日積極的にコツコツと摂り入れてほしいミネラルです。
ビタミンDとビタミンKがカルシウムの吸収を促進してくれます。
ビタミンDは、日光浴をして体内で合成できるので1日15分ほど太陽の光を浴びるようにしましょう。
ビタミンKは、カルシウムを骨にくっつけるのを助けてくれます。
例えば、ビタミンKが豊富な納豆を使った納豆チーズトーストや、イワシの丸干し、さらにスーパーフードのアルファルファなどをサラダに使うのがおすすめです。
2−2 カルシウムが不足するとどうなるの?
カルシウムは、骨や歯に貯蔵することができますが、血中のカルシウムが不足すると骨や歯からカルシウムが溶け出し補うことになります。
そうすると、強かった骨が弱くなり骨折しやすくなったり、骨軟化症、骨粗しょう症、子供ではくる病などを引き起こすことがあります。
また、カルシウムには神経を安定させる効能がありますが、不足してしまうとイライラしやすくなって神経過敏となってしまうことも。
さらに、骨から溶けだすカルシウムが多くなりすぎると、血管に余分なカルシウムがくっついてしまいます。
そのため、高血圧や動脈硬化など生活習慣病を引き起こしてしまう心配もあります。
ただし、カルシウムが不足すると、日常的な健康に支障をきたしますが、摂りすぎにも注意しなくてはいけません。
カルシウムを過剰摂取してしまうと、血中のカルシウム濃度が高くなりすぎてしまい、高カルシウム血症を引き起こします。
食べ物からの過剰摂取はあまり心配いりませんが、サプリメントから摂取する場合は気を付けるようにしてください。
カルシウムをサプリメントで補う場合は、カルシウムとマグネシウムとの割合が2:1で配合されたものを選ぶようにするのがおすすめです。
3 マグネシウム
マグネシウムは、あなたの身体を健康につくるために必要な栄養成分です。
体内にあるマグネシウムは、成人で約20g~25g程存在していますが、そのうち60%ほどは骨に含まれています。
そして、残りのほとんどは、筋肉などの細胞の中にあり、300種類以上の酵素の働きを助けています。
他にも、エネルギーづくり、筋肉を動かす、体温の調節、ホルモンの分泌などの働きに重要なかかわりがあり、あなたの生理機能を健やかに維持するためにとても大切なミネラルといえます。
3−1 マグネシウムが多く含まれている食品は?
マグネシウムは、ひじきなどの海藻類やキンメダイなどの魚介類に多く含まれています。また、穀類やホウレン草などの野菜にも多く含まれています。
普段の食事ではマグネシウムの過剰摂取を心配する必要はあまりありませんが、腎機能が低下している場合には注意が必要です。
高マグネシウム血症を引き起こす恐れがあり、血圧低下や吐き気、心電図異常などの症状があらわれる場合があります。
便秘への効果があるため、サプリメントから摂取することもありますが、食事以外のサプリメントから摂取する場合は、過剰摂取にならないように気を付ける必要があります。
3−2 マグネシウムが不足するとどうなるの?
マグネシウムも、カルシウムと同様、血中に不足してくると骨から溶け出します。
マグネシウムが不足してしまうと、筋肉にトラブルが起き筋肉痛になったり、不整脈や心筋梗塞など心臓の病気になってしまうこともあります。
他にも、疲労しやすくなったり、集中力が低下してしまう、慢性疲労、循環器系疾患などにもつながってしまいます。
慢性的なマグネシウム不足になると、骨粗鬆量や糖尿病、高血圧など生活習慣病になる可能性も言われており、今後の研究にも注目されています。
4 鉄
鉄はミネラルの中でも比較的知られている栄養成分ですよね。
鉄は、あなたの血液の細胞である赤血球の主成分、ヘモグロビンの材料になるミネラルです。
体内に取り込まれた鉄のうちの65%は「機能鉄」として、ヘモグロビンと結合して、肺から取り込んだ酸素を全身に運ぶという大切な働きをしています。
残りの30%は肝臓や骨髄、脾臓で貯蔵されており、これを「貯蔵鉄」といいます。
貯蔵鉄は、出血などで鉄が不足した時に血中に放出され、機能鉄として効果を発揮するのです。
残りの数%は、代謝反応に関わっています。
4−1 鉄が多く含まれている食品は?
鉄は、動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と、植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」の
種類があります。
ヘム鉄は、体内での吸収率がおよそ30%と高く、非ヘム鉄は吸収率が約7%と低いのですが、非ヘム鉄は、タンパク質やビタミンCを多く含む食品と一緒に摂り入れることで吸収率が良くなります。
ヘム鉄・・・豚レバー、鶏レバー、ワカサギ、カキなど
非ヘム鉄・・・干しひじき、高野豆腐、ホウレン草、しじみなど
さらに、鉄のフライパンなど鉄製の調理器具を使うことで、鉄の摂取量を増やすことができます。
短時間で炒める料理よりも、じっくりと時間をかける煮込み料理の方が、鉄が溶け出す量が多くなるのでおすすめです。
4−2鉄が不足するとどうなるの?
鉄が不足すると貧血になるとよく言われますよね。
鉄が不足してなる貧血のことを「鉄欠乏症貧血」といいます。
鉄欠乏症貧血は、食事の栄養バランスの偏りから鉄分が不足したり、妊娠や授乳器などでたくさんの鉄分が使われてしまうと起こる貧血を言います。
そして、とくに女性に多いのが血液の量が少ないために起きる貧血です。
女性は、生理で出血が続くので一般的に貧血が多いのです。他にも、病気で出血が続いた場合にも貧血が起こりやすくなります。
鉄は、先述したとおり摂取しても吸収率が低いので、ビタミンCと一緒に摂り入れたりする工夫をして、積極的に摂取するようにしたいですね。
5 ナトリウムと塩素
ナトリウムと塩素、というと「え?」とちょっと難しくとらえる方もいるかもしれません。
でも、ナトリウムと塩素は、あなたにとって最も身近な「塩」のことで、健康を維持するために大切なミネラルです。
塩分摂りすぎは禁物!塩分過多!!と悪者扱いされている塩ですが、あなたの身体には欠かせないミネラルの一つなんです。
多くとりすぎると病気の原因になってしまいますが、ナトリウムと塩素は体の水分調節を行っています。
細胞と細胞の間にある細胞間液や、体内を巡る血液の量をコントロールする重要な役割を果たしているのです。
ただし、摂りすぎはやはり禁物!
体内に入った塩の98%は外に排泄されますが、長期的に塩分過多が続いてしまうと、むくみや高血圧につながってしまい、生活習慣病を引き起こす原因となってしまいます。
人体には欠かせないミネラルの一つですが、過剰摂取は気を付けなくてはいけません。
5−1 ナトリウムと塩素が多く含まれている食品は?
これは、言わずと知れた「塩」です。
梅干し、生ハム、食塩、醤油、味噌、カップ麺、など、あなたが食べるたくさんの食品に含まれています。
料理の味の決め手にもなるので、水分を引き出したり、下処理などでも使われます。
でも、何度もいうように摂りすぎは生活習慣病の原因となるので、あまり塩気が強すぎないように調理するようにしましょう。
いい塩梅を目指すことで、料理のおいしさもアップ、健康維持も保つことができますよ。
5−2 ナトリウムと塩素が不足するとどうなるの?
塩分を多くとりすぎるのは禁物!!とはよく言うけれど、では足りない場合はどうなるのでしょうか?
最近では、夏の熱中症などが問題になっていますよね。
熱中症の状態がナトリウムと塩素が足りないときに起こる症状といえます。
例えば、暑い日に大量の汗をかくことで、体内の水分量が減ってしまいます。
そうすると、水分と塩分のバランスが崩れてしまいます。
脱水症状、吐き気、頭痛、最悪死に至ることもありますね。
脱水症状だからといって、そこに水分だけを摂り入れても症状は改善せず、塩分とのバランスがとれてやっと回復したという話をきいたことはありませんか。
塩は、細胞と細胞の間にある細胞間液や、体内を巡る血液の量をコントロールする役割をはたしています。
あなたの良い健康状態には必須なミネラルといえるのです。
6 カリウム
カリウムも健康には欠かせない重要なミネラルです。
カリウムの働きは、体内の余分な水分を排出するはたらきがあります。
ナトリウムは、体内の水分を増やす働きがあります。その増えてしまったナトリウムを体内で汲み出し、カリウムを取り込みます。
そうすることで、増えた水分を一定量に保ったり、血圧を調整したり、他にも筋肉の収縮、ホルモン生成、浸透圧の調整など様々なことに関わっており、あなたの体にとって重要な機能を担ってくれるのです。
現代は、どうしてもナトリウムの摂取量が多くなりがち。
ナトリウムとカリウムをバランスよく摂り入れることをおすすめします。
6−1 カリウムが多く含まれている食品は?
カリウムは、イモ類や野菜、果物に多く含まれています。
例えば、バナナ、たけのこ、里芋、ホウレン草などですが、カリウムは煮汁に溶けだしやすいため、汁ごといただける味噌汁などの料理がおすすめです。
味噌汁は、どうしても塩分が多くなりやすいので、カリウムの多い野菜をたっぷり入れることで、ナトリウムとカリウムのバランス良く摂取することができます。
バナナは、カリウムも豊富でそのまま食べることができるので、手軽にカリウムを摂取できるおすすめの食品です。
6−2 カリウムが不足するとどうなるの?
カリウムは、様々な食品に豊富に含まれているため、通常の食事をしていれば不足する心配はありません。
しかし、ダイエットでの偏った食事などを続けていると陥る危険性があります。
カリウムが不足すると、脱力感、筋力低下、食欲不振、骨格筋のまひなどが引き起こされます。
また、腎機能が正常であれば、過剰摂取に陥る危険性はほとんどありません。
ただし、腎機能が低下している場合は、高カリウム血症などの危険性があるので注意が必要です。
特に、サプリメントなどでの摂取は成分や量に気を付ける必要があります。
7 まとめ
いかがでしたか?
今回はミネラルについてお話しましたが、現代の食生活では、カロリーは高いものの栄養素が少ないと言われています。
つまり、若い人は高身長で体格はいいのですが、完全にミネラル不足なんです!
ここでのポイントが「マグネシウム」です。
先ほどもお話しましたが、マグネシウムが不足すると生活習慣病になる確率が高くなります。
現代人が生活習慣病が多いのはそのためです!
わたしは、マグネシウムを別で補給しています。
体は1つです。
誰も病気になりたくてなっている人はいません。
ぜひあなた自身、ご家族の健康維持に努めましょう。
次回は残りの10個のミネラルについてお話しますね。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。